はじめに
本や記事で様々な習慣化のメソッドやヒントが紹介されています。
例えば、理想の人生をつくる 習慣化大全では、行動の習慣、思考の習慣、感情の習慣、環境の習慣に関する65個のメソッドが紹介されています。
習慣が10割でも、小さく始める、仕組みを作るなどの習慣化のスキルや挫折しない秘訣などが紹介されています。
習慣化に役立つアプリやツールも次から次へと提供されています。
ではそれらを活用して、うまく習慣化できているでしょうか?
- いいなと思ってやってみても、少しうまくいかない時があると、投げ出してしまう。
- 場当たり的にいろいろな技術やアプリを試しているばかりで、定まらない。
このような習慣化難民になっている方もいるかもしれません。
習慣化を成功させるには、習慣化の技術やアプリをただ利用するのではなく、実践した後に振り返り、調整するような改善する仕組みも必要です。
OPDCAサイクルで習慣化プロセスをカイゼンする方法を紹介します。
- 観察: 行動を記録し、現状を把握する
- 計画: 習慣のルールを決める
- 実行: 行動する
- 評価: 実績を振り返る
- 調整: 習慣のルールを微調整する
OPDCAサイクルで習慣化プロセスを改善
PDCAサイクルは、プロセスやアウトプットを改善するための意思決定モデルです。
聞いたことがあるという方、多いのではないでしょうか。
PDCAは、計画(Plan)-実行(Do)-評価(Check)-調整(Adjust)のこと。
AはActと言われることもありますが、評価に応じて取り組みを調整するAdjustの方がしっくりきます。
OPDCAサイクルは、PDCAサイクルに、観察(Observe)を加えたもの。
すなわちObserve-Plan-Do-Check-Adjustというサイクルになります。
いきなり計画を立てるのではなく、現在の状況をよく見た上で計画しようという考え方です。
観察: 行動を記録し、現状を把握する
第1ステップは観察(Observe)です。
ODPCAサイクルは、現状の把握から始めます。
例えば時間管理の習慣を身につけたいのであれば、自分が何に時間をどれだけ使っているかを把握することが必要です。
数値を記録することで、増減などの変化が分かります。
うまくいっていること、うまくいっていないことが具体化されます。
このために手間が少なく簡単に行動や時間の使い方を記録したり、1日、一週間、1ヶ月などの期間の行動を集計して可視化するためのメソッドやアプリを活用できます。
計画: 習慣のルールを決める
現状を把握したら、第2ステップとして、計画を立てます。
習慣のタスクを実行するルールとして、いつ、どこで、どれだけやるかを明確に決めます。
例えば、学習の習慣として、英語を勉強すると決めたとしても、いつやるのか、どこでやるのか、何分やるのかを計画しないと、実行するのは難しいでしょう。
If-Thenプランニングの方法を使って、風呂に入った後、ストレッチをするなど習慣のルールを作ることができます。
自分がその行動を実行しやすいタイミングや場所を考えるために、カレンダーアプリを使うこともできるでしょう。
カレンダーに習慣を繰り返しの予定として入れることでそれをやる時間をブロックすることができます。
実行:行動する
第3ステップでは、計画に基づき行動します。
いつ、どこで、どれだけやるかが決まったらスムーズにいつでも実行できるというわけでもありません。
やることを忘れてしまったり、時にはその行動が面倒に感じてできないこともあるでしょう。
その対策として、行動するためにタイムリーな通知でリマインドしてくれるアプリを活用することができます。
また、より難易度の低い行動の選択肢を用意して、実行する上でのハードルを下げるベイビーステップの手法も有効でしょう。
他にも実行した日にはカレンダーにチェックするなど見える化することで継続を動機付けするメソッドも役に立ちます。
評価: 実績を振り返る
第4ステップは振り返りとして行動を評価、分析します。
実行する上でうまくいっていることもあれば、課題も出てきます。
しかし、振り返りを行わないことには、何がうまくいっているのかも分からなければ、問題も分かりません。
せっかく習慣を始めようと頑張っても、問題を効果的に解決しない限り、楽に続けることは難しくなります。
振り返りは、Good, Problem, Solutionの3つを書くGPSフレームワークでやるといいでしょう。
振り返ることで、例えば特定の曜日は実行できていないという気づきがあるかもしれません。
飲み会の予定があって帰宅時間が遅くなる日には習慣ができないなど、うまくいかない時のパターンを発見できるでしょう。
調整: 習慣のルールを微調整する
第五ステップは振り返りに基づき、計画や行動を調整します。
特定の曜日は実行できていないということであればその曜日は、より難易度を落とした軽い行動にするなどの調整が必要でしょう。
また夜に予定が入っている日はできないということであれば、時間を変えて朝にやるなどの調整が必要です。
飽きていることに対しては、やることに変化をつけるなどの対策もあるでしょう。
そしてまた第1ステップの観察に戻ります。
まとめ
OPDCAサイクルで習慣化プロセスをカイゼンする方法を紹介しました。
- 観察: 行動を記録し、現状を把握する
- 計画: 習慣のルールを決める
- 実行: 行動する
- 評価: 実績を振り返る
- 調整: 習慣のルールを微調整する
自分の現状からすると非現実的な計画を立てている、いつも計画は立てているが振り返りをしていない、あるいは、振り返りはしているものの調整ができていないという方もいるのではないでしょうか。
やりっぱなし、計画しっぱなしではなく、実行して振り返り、調整するというサイクルを毎日、そして1週間というサイクルで回していきましょう。