はじめに
バレットジャーナルは過去、現在、未来に関する柔軟な情報整理システムです。
- track the past: 過去のやったことの記録を振り返ることができる
- organize the present: 複雑なたくさんのやることを整理し、今に集中できる
- plan for the future: 将来の見通しを持ち、備えることができる。
このため、日々の日記としても使えますし、タスク管理にも、アイデアづくりにも使えます。
バレットジャーナルは、紙のノートで書くのが一般的ですが、デジタルのノートアプリを活用することもできます。
これまでロイヒトトゥルムA5/ A6によるアナログのバレットジャーナルと、iPadとNoteshelfやOneNote等のノートアプリによるデジタルバレットジャーナルを実践してきて、紙もデジタルもそれぞれの良さがあることがよく分かりました。
バレットジャーナルのシステムをノートアプリで構築する「デジタル・バレットジャーナル」の実践法を紹介します。
デジタルかアナログ(紙)か?
ノートアプリを活用する「デジタル・バレットジャーナル」のメリットには、何度でも書き直せる、 文字や図を移動できる、様々なペンを選べる、ページ順を変更できる、写真や画像を取り込める、クラウドにある安心感というメリットがあります。
一方でデメリットは、迅速性、画面が消えるため常時の見える化ができない、かさばる、デザイン性、コストの5つがあります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
デジタル手書きかタイピングか?
手書きのメリットは、自由度が高いこと。
文字の大きさ、自由な図や記号を描いたり、線を引っ張ることができます。
また発想も広がりやすく、記憶に定着しやすいメリットがあります。
一方のタイピングのメリットは効率と見やすさ、そして整理。
書いたテキストはそのままコピーしてメールに挿入したり、タスク管理アプリにコピーすることができます。
また、手書き文字は後で何と書いてるのか判別不能なことがありますが、タイピングであればそんなことはありません。
デジタル・バレットジャーナルの始め方
デバイスの用意
iPad mini, iPad, iPad ProいずれかのiPadを用意しましょう。
中でもiPad miniは、軽くてコンパクトで持ち歩くには最高のiPadです。
iPad Pro+Apple Pencil第二世代でもデジタル手書きをしていますが、それと比べてもmpioの書き味、悪くないです。
ケースはペンシルホルダー付きのこちらの専用ケースがおすすめです。
デジタル・バレットジャーナルのアプリ
ノートアプリもいろいろとありますが、デジタルバレットジャーナルのシステムに適したアプリはGoodNotes 5、NoteshelfとOneNoteです。
いずれもデジタル手書き、タイピングの両方に対応しています。
GoodNotes 5
デジタル手書きノートアプリの定番GoodNotes 5。
フォルダ管理がしやすい、使い勝手を上げる細かなこだわり機能、付箋やアウトライン等ノートのページ管理が便利です。
また、デジタルノートは複数のノートを作り、フォルダで整理できる代わりに、フォルダを移動してノートを開く操作が意外と面倒です。
これが原因でデジタル手書きが続かない方もいるのではないでしょうか。
GoodNotes 5のタブ機能はこの大きなストレスをだいぶ解消してくれます。
Noteshelf
Noteshelfはデザイン、使い勝手が良いということもあれば、複数ページにかける、用紙が選べるなどの機能性も優れています。
様々なクリップアートを入れられたり、ノートのカバーを変えられたりとデジタルならではの楽しさが詰まっています。
OneNote
OneNoteの自由度の高さ、方眼などのノート種類の豊富さ、ノートを整理する管理方法、セクションやノートへのリンク機能など、手書きでバレットジャーナルを実践するのに適した機能が満載です。
デジタル・バレットジャーナルの実践法
続ける習慣
ついついノートを開くのを忘れてしまう、書くことに慣れていなくてペンを持つのが面倒になったり、なかなか続かない方に。
忘れないようにする、面倒さをなくすには習慣化が有効です。
バレットジャーナルの習慣化のために、目標達成の切り札である「If-Thenプランニング」を活用する方法を紹介します。
振り返り
バレットジャーナルに書いた内容を振り返ることで、多くの気づきを得ることができます。
マンスリーログを使って、1週間、1ヶ月を振り返りましょう。
ノートを耕す習慣を身につけると、どんどん思考を積み上げて先に進むことが出来ます。
習慣トラッカー
バレットジャーナルの魅力の一つは個性や多様性です。
自分自身の習慣トラッカーを作り、やりたい習慣を実践しましょう。
習慣トラッカーの作り方と、作るときの3つのコツを紹介します。
メモ
Webでいい記事を見つけた時、とりあえず後で読もうとEvernoteに保存しても、後で見ることはなかった、ということないでしょうか。
2分で読める記事であればその場で読みましょう。
そして、ポイントのキーワードだけをバレットジャーナルのノートにメモして完了にします。
気にいったフレーズや、やってみたいこと、覚えておきたい数字。
文章を抜き出して書こうとすると時間もかかり大変ですが、キーワードや数字だけであればそう時間もかかりません。
後で読む、と先延ばしすると結果的にその情報や知識を得られないことになります。
行動記録
寝る時間や起きる時間が遅くなったり、食事の時間がまちまちだったり、生活習慣が乱れていないでしょうか。
良い生活習慣を作る初めの一歩は、行動の記録です。
バレットジャーナルに行動記録を書くようにすると、自分の時間の使い方や、悪いパターンが分かり、改善の切り口、対策の糸口をつかめます。
タスク管理アプリとの連携
タスクをついついやり残してしまう。
タスクのやり残し問題について、タスク管理アプリTodoistからその日にやるタスクを選択してバレットジャーナルに書き出す方法も役に立ちます。
タスクを完了させない限り、ノートにそのタスクが残るため、常にそのタスクが目に入り、タスクに手をつけようというきっかけになります。
やり残しタスクはまた次の日に書き写す手間があるため、今日の内にタスクを完了させようというモチベーションが働きます。
1日の達成感を味わうという観点で、タスク管理には、①1日の完了タスクが分かりづらい、②アプリを開かない限り完了タスクが見えない、という2つの問題があります。
その対策として、タスクの完了をバレットジャーナルに記録し、見える化する方法を紹介します。
カレンダーアプリとの連携
バレットジャーナルだけでスケジュール管理をすることもできますが、Googleカレンダーを併用するのが便利です。
Googleカレンダーをスケジュール管理のマスターとして利用し、Googleカレンダーを見てその日の予定を抽出してバレットジャーナルに転記し、予定を確認しています。
Googleカレンダーを一緒に使う3つの理由をご覧ください。
その他
マインドジャーナル
バレットジャーナルにマインドマップの書き方を組み合わせることで、段取りやアイデア出しやメモの整理がしやすくなります。
バレットジャーナルとマインドマップを組み合わせたノート術「マインドジャーナル」の書き方を紹介します。
サイズはA5かA6か?
紙のノートによるバレットジャーナルも魅力があります。
A5ノートを選ぶか、A6にするか、そのメリットとデメリットをこちらの記事で比較していますが、手軽さ、携帯性ならばA6です。
一方で、在宅勤務が増えると、携帯性の優先度は下がります。
通勤もなければ会議室の移動もないという状況であれば、A5サイズのほうが有利です。