はじめに
習慣化に関する書籍の新刊「何でも「続く人」と「続かない人」の習慣」が発売されたので、早速レビューします。
「3日坊主よ、さようなら! 怠け者でも、今度こそ必ずできる。」という帯が期待をあおります。
本の構成
タイトルどおり、続く人は○○で、続かない人はXXという対比で、50の習慣化のテーマ、アイデアが紹介されています。
非常に読みやすく、最初から読んでもいいですし、興味のあるところから拾って読むこともできます。
内容的には、7章から構成され、基礎知識から、目標設定や考え方、モチベーションアップが続きます。
- 第1章 続けるための基礎知識
- 第2章 目標・考え方
- 第3章 モチベーションUP
- 第4章 アイテム
- 第5章 時間管理
- 第6章 挫折しそうになったとき
- 第7章 シーン別対応
ユニークなのは、アイテムの章。
チェックリストや目標に関する写真や画像、デジタルタイマー、スタンプカードなど習慣化に使えるアイテムや使い方が紹介されています。
そして、習慣にとって非常に重要な時間管理、そして必ずくる挫折への対処。
シーン別では、早起きや日記・ブログ、ダイエット、読書、片付けなど代表的なシーンに対応したノウハウが記されています。
興味深い習慣
50個の習慣の中で、発見があったものを4章 アイテムと5章 時間管理から1つずつ紹介します。
アイテム
「24. 続く人は自分に◎をつけ、続かない人は自分に☓をつける。」について、これやってしまっている人は多いのではないでしょうか。
1日に10項目、やりたい行動習慣や取り組むタスクを書き出して、「実行できた:◎」「実行できなかったけれど、意識はできた」というように、各項目にチェックを入れていきます。
このとき禁止にしているのは、チェックリストに「☓」をつけること。
「X」を禁止にしている理由は、「☓」の積み重ねは自己肯定感やセルフイメージを下げてしまうためです。
バレットジャーナルなどで、習慣のチェックリストを作る際、できなかったところに☓をつけて、今日もできなかった、、と反省をしていましたが、これは感情に悪影響を及ぼします。
意識はできただけで○をつけてよいというのが、新しい発見。
このルーティンのチェックリストを俯瞰して見て、◎や○が並んでいたら、たしかに脳が喜びそうです。
時間管理
「35. 続く人は時間割を持ち、続かない人は予定が埋まるのを待っている」には、ぎくっとしました。
たくさんの活動をしている子供と、頑張って働いたのに何をしていたのかわからなくなる大人。
この違いはどこにあるのでしょうか?
私はその答えが、「時間割をもっているかどうか」にあると考えています。
自分のカレンダーが空白ばかりの場合。
これは他の人に入れられる予定を待っている、受動的な姿勢の状態です。
主体的ではありません。
自分で能動的に、やりたいこと、やることを選び、入れていく、「自分の予定は自分が作る」というようにしたいですね。
まとめ
既存の習慣化の書籍で言われているものと類似や重複も当然ありますが、新しい内容や気付きもたくさんありました。
特に4章のアイテムが秀逸です。
本書で紹介しているものは、実際に著者や周囲の方が実践したものということで、自分の生活にあったものや、興味のあるものを少しづつ取り入れていくのがよいと思います。
コーチングや心理学をベースにして、実際に私や私の周囲にいる「続く人」たちが実践してきたものです。
ですから机上の空論ではなく、実践的な内容となっています。
「時間割を持つ」、「自分に◎をつける」、「都合のいいルールを作る」など、すぐに取り入れられるアイデアがあります。
『才能で抜けないなら、習慣で抜け』。
ときに、自分への自信がなくなったり、こんなことを続けても意味ないんじゃないのか、という焦りや疑念がわきます。
非常に勇気付けられる言葉です。