コーチングにおける質問とは?

「 24時間365日のパーソナルコーチングサービスを通じ、多くの人の成長、ごきげんの実現に貢献する」
このミッション実現に向けて、行動コーチアプリを開発しています。
このアプリの重要な機能の一つが、コーチングにおける質問をアシストすることです。
ここでいう「質問」は以下の記事「コーチングの基本スキル-質問する」のように、ユーザの頭の中にあるものを整理したり、新たな視点、気づきを与えることを目的としたものです。
コーチングにおける「質問」は、日常生活や仕事で頻繁に行なわれる「質問」とは、やや意味合いが異なることに注意した方がよいでしょう。通常の「質問」は、自らが欲しい情報を得たり、疑問を解決するために行なうためのものです。つまり、質問者のための質問なのです。
しかしコーチングにおいては、質問はクライアント、すなわち質問される相手のために行なうのです。相手の頭の中にあるものを整理したり、具体化したり、新たな視点を持てるように助けることが目的なのです。
コーチングの基本スキル-質問する
質問は例えば以下のようなものです。
- あなたが本当に望んでいるものはなんですか?
- 理想の状態を100点とすると、今のあなたの状態は何点ですか?
- あなたが望む夢やゴールを妨げているものはなんですか?
- 次にやるべき行動はなんですか?
クライアントとの対話を通した深い質問やフィードバック、動機付けはプロコーチの領域と考えています。
行動コーチアプリはプロコーチによるセッションの間に、クライアント自身によるセルフコーチングをアシストすることを目指します。
セルフコーチングの質問とは?
セルフコーチングにおける質問として「セルフ・コーチング入門 第2版」では、すぐに使える質問パターンの例をあげています。
汎用性が高く、様々なテーマ、状況に効果的にあてはまる普遍的な問いかけを、ユニバーサル・クエスチョンズ(UQ)と呼んでいます。
一方、特定の状況にしかあてはまらない質問をスペシャル・クエスチョンズと呼び、区別しています。
スペシャル・クエスチョンズの例は以下のようなものであり、使える場面が限定的です。
これをアプリで扱う場合、様々な場面を想定した多くの質問を用意する必要がありますが、その質問が使える場面は限られるため、コストに対して有用性が低いとも言えます。
「この不具合を減らすにはどうしたらよいか?」
「来週の企画会議のプレゼン資料はどこに重点を置こうか?」
本間正人,松瀬理保. セルフ・コーチング入門 第2版
そのため、行動コーチアプリでは様々なテーマ、状況で活用可能な、ユニバーサル・クエスチョンズを扱います。
「セルフ・コーチング入門 第2版」では以下のような例が挙げられています。
1.実現したいことは何ですか?
本間正人,松瀬理保. セルフ・コーチング入門 第2版
2.自分のやりたいことをはっきりさせると?
3.それが実現したら、どんな状況になりますか?
4.過去からリソースを探してみましょう
5.他の人からは何と言われますか?
6.その体験から何を学んだのですか?
7.現状を前向きに捉えると?
8.自分の特徴、強みを見つめ直してみましょう
9.強みを10個リストアップしましょう
10.他の人からは何と言われますか?
11. 目標を設定しましょう
12. その目標は実現可能ですか?
13. 具体的に言うと?
14. 今、何ができますか?
15. 選択肢を増やしましょう
16. できることを3つあげると?
17. まだ試したことのない方法は?
18. 他には?
19. どこから行動に移しますか?
20. いつやりますか?
21. 実際にやってみて、どんなことを感じましたか?
22. 次回はどうしますか?
参考ですが、 【良習慣の力!】ブログでは、このユニバーサル・クエスチョンを使う際の2つの注意点を解説されており、実際に声にだすこと、自分がいいやすい質問にアレンジすることを推奨しています。
行動コーチアプリへ実装
行動コーチアプリは、メールによるリマインド機能として、朝、取り組んでいる習慣と、それをやる理由を送信してくれます。
この「朝コーチメール」は、前日までの進捗についても一緒に教えてくれます。
このメールに、セルフコーチング:今日の質問というコーナーを追加しました。
日替わりで、あるテーマに絡めたユニバーサル・クエスチョンズと関連書籍を朝コーチメールに含めます。
【セルフコーチング:今日の質問】
あなたの今日のハイライトはなんですか?
趣味、仕事、勉強、何か1つ今日やりとげたいことを決めましょう。
それが実現したら、どんな状況になりますか?
それを妨げる要素は何ですか?
どこから行動に移しますか?
--------------------------------------
〜時間術大全 大事なことのために時間を作る方法〜
https://amzn.to/2pj4Uia
ハイライトを選ぶことで、自分のやるべきことをテクノロジーや職場のしきたり、他人によって一方的に指図されるのではなく、時間の使い方を自分で主体的に決められるようになる。
たとえやるべきことを全部片付けられなかったとしても、優先事項に集中したほうが、良い日々を送れるはずだ。
まずはこのような形で実践してみて、ブラッシュアップしていきたいと思います。
質問やテーマをインタラクティブに
セルフコーチングに興味をもった場合の参考となるサイトも紹介します。
自由の森では、コーチングの実践や練習、セルフコーチングにも活用できる質問集を公開されています。
コーチングの学び始めは、コーチングをスムーズに行おうとしても良い質問が思いつかず、流れが止まってしまう場面が多くあります。このような場合、まず始めは傾聴に集中して、質問のリストを見ながらコーチングを行えば質問に詰まることなく傾聴や他のスキルの練習に集中できるのではないかと考えました。
そこで、スマートフォンやタブレット端末を使って、手に持ちながらのご利用を想定し、どこでも手軽に参照できるようにいたしました。端末のOSに対する依存性をなくすことを考慮し、汎用性の高いWebページをフォーマットとして採用しています。(中略)コーチングの実践や練習用に、またセルフコーチングにもお使い頂けます。
コーチング質問集を公開しました
また、Life&Mindの記事では、以下のようなセルフコーチングのテーマを推奨しています。
【おすすめしたいセルフコーチングのテーマ】
目標設定、ビジョンやミッションの明確化
仕事と人生で最高の結果を出す「セルフコーチング」成功の秘訣と事例
目標達成と問題解決
結果を妨げる要因の明確化と解消
成功の加速
行動計画や最初の一歩の設定
能力やスキルアップ
良好な人間関係の構築、難しい人間関係の改善
苦しい状況、厳しい環境における思考や感情のケア
未完了の完了
葛藤の解消
自分や他者への許し、癒やし
セルフイメージの構築、向上(セルフイメージとは、自己評価のことです)
マイナスの思い込みや固定観念の変化
自信を高める
健康問題
花粉症やアレルギーの改善
リラックスとマインドフルネス
など
行動コーチアプリも朝コーチメールや他の機能において、今後、扱う質問や場面を拡大していきたいと考えています。
テーマを選べたり、質問に回答を入力したり、質問が順番に出てくるようなインタラクティブなデザインにしていきます。