はじめに
人の話、聞いているつもりが案外、聴いていない、聞けていないということないでしょうか。
「マンガでやさしくわかるコーチング」では、3つのレベルの傾聴があると説明しています。
- 内的傾聴: 自分自身に意識を向けた聞き方。相手ではなく、自分の思考や気持ちなどに意識が向いている状態。
- 集中的傾聴:相手に意識が集中している聞き方。相手が発する言葉、そのニュアンスや表情の変化、身振り手振り、声のトーンなど仕草をどれひとつとして逃すまいと聴いている状態。
- 全方位的傾聴: 話をしている相手だけでなく、その周囲、部屋全体、360度全てに意識が向いている状態。目で見えるもの、耳で聞こえるもの、感情的なものを自分自身の肌感覚で感じ取る傾聴。
内的傾聴のレベルですと、話している方からすればあまりしっかり聞いてくれないと感じるものです。
これは自分が話しをしているときの聞き手を想像すると分かるのではないでしょうか。
一方で集中的傾聴、全方位的傾聴のような深いレベルで傾聴できれば、話し手も安心して話すことができるでしょう。
深いレベルの傾聴では、話をしている人は聞き手が自分に全神経を向けて、話している自分の話を聴いていると感じます。
そして、遮られることもなく、意見を言われるでもなく、安心して自分が話せる環境にいることを感じます。
マンガでやさしくわかるコーチング
深いレベルで話を聞く3つの方法を紹介します。
- 深く長く呼吸する
- カチッと傾聴レベルのスイッチを入れる
- メモは最小限にする
深いレベルで話を聞く3つの方法
深く長く呼吸する
自分がざわざわと気が散っていたら、相手の表情や声のトーンなど様々な情報を受け取ることはできません。
呼吸を落ち着けて、心を静めましょう。
頭の中をクリアにして、傾聴する状態を作ります。
Apple Watchにはゆっくりと長く深く呼吸することを助ける呼吸アプリがあります。
手元で手軽に呼吸を整えることができます。
カチッと傾聴レベルのスイッチを入れる
相手や話題、状況で最適なレベルは異なります。
いつもレベル2、3の集中的傾聴、全方位的傾聴が必要なわけではありません。
実際、レベル2、3はかなりの集中が必要で、エネルギーも使いますし、相手の話を聴きながら自分のことを考える内的傾聴が必要な場面もあります。
「マンガでやさしくわかるコーチング」でも、コーチを受けるクライアントは、レベル1の内的傾聴で聞くのが良いと解説しています。
面談やコーチングの場面など集中して傾聴したい場面では、集中的傾聴あるいは全方位的傾聴をするということを意識して、自分でカチッとスイッチを入れましょう。
メモは最小限にする
集中的傾聴や全方位的傾聴の際に、相手の発言や気づいたことをメモしていると、書くことに気がとらレます。
メモしないと忘れてしまうという恐れを手放して聴くこと、感じることに集中しましょう。
メモは本当に限定したキーワードをメモする程度に留める。
集中して聴いていれば、重要なことは覚えているもの。
まずは相手や相手の言っていることをよく理解するところから始めましょう。
まとめ
集中的傾聴、全方位的傾聴として深いレベルで話を聞く3つの方法を紹介しました。
- 深く長く呼吸する
- カチッと傾聴レベルのスイッチを入れる
- メモは最小限にする
心ここにあらずの姿勢ではしっかり聴くことはできません。
今ここに集中して、聴きましょう。